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ラ・ファミリア (La Famiglia)

ネタばれあり!!!
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【あらすじ】 1906年、大家族の一員としてCarloは生まれた。1926年に父が亡くなり、20歳のCarloは彼が家庭教師をしている、Beatriceの姉Adrianaに恋をする。弟のGiulioはいつしかファシストになっていた。1936年、CarloはBeatrice(Stefania Sandrelli)と結婚し、PaolinoとMaddalenaの2人の子どもに恵まれた。
 そんな平穏な日々も、戦後一変する。Adriana(Fanny Ardant)はフランス人のJean Luc(Philippe Noiret)と婚約し、収容所から戻ったGiulio(Carlo Dapporto)は、家政婦のAdelina(Ottavia Piccolo)と結婚した。家族が海へ出かけた夏、CarloとAdrianaは、久しぶりに2人だけのひとときを過ごす。その年Maddalenaが結婚するが、数年後、他の男と駆け落ちした。
 こうして時は流れ、Carloの80歳の誕生日を祝うため、孫のCarletto(Sergio Castellitto)が親戚たちを全員招待する。そしてCarloはこの長い年月を、感慨深くふり返るのだった。(作品の詳細はこちら


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20世紀初頭からの激動のイタリアを背景に、Carloの80年の人生を通して、3世代に渡る家族の人間模様を、心優しくコミカルに描いたドラマ。何と言ってもこの家を貫く長い廊下が、圧倒的な存在感を放っていました。この長い廊下の突き当りにある居間に、家族や身内がわちゃわちゃと集う。

80年経っても変わらない建物の永続性や不動性と、その中で世代を交代させながら連綿と生きる家族。3世代を静かに見守った家(建物)の物語でもあり、そこに暮らす家族という生来の結びつきを、ほろ苦くも懐かしい哀愁の目線で語っています。

ちょうど今、姑の家が改修工事の真っ只中。姑と夫がここに引っ越してきてから、60年の歳月が流れ、その間に3人の子どもが生まれ、5人の孫と5人のひ孫が誕生した。Carloの家の長い廊下にあたるのが、広々としたエントランス・ホール。様々な人が出入りした。祝い事があると20~30人は集まったが、晩年は姑(今は介護施設)と住み込みホームヘルパーの2人。4世代の家族を見守ってきた家は、化粧直しされて来春生まれ変わり、孫一家が住むことになっている。この映画には姑の家とダブるシーンが幾つもあり、胸が熱くなりました。

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あの日ビンタを食らった階段、何年も経ったある日、その同じ階段で別れる2人。父と娘が言い争う。怒った勢いで、花瓶を割ってしまう。良くも悪くも癖のある3人の叔母。何をやってもうまくいかない叔父と弟。姉妹と夫Carloの、密やかな三角関係。特別な事は何一つないけれど、誰しも胸がきゅんとなる、日常の何気ない風景が、いたる所にちりばめられている。

夫の心を知るBeatriceや、心優しく逞しいAdelinaや、自由奔放なAdrianaや、癖のある3人の叔母…と、魅力あふれる女性たち。兄弟間のさりげない愛情や、年老いてからの兄弟や祖父と孫の何気ないやり取りに、幼い頃から互いをよく知る肉親がいる幸せや安心が見え隠れして、熱いものが込み上げてくる。Carloが生まれたお祝いの家族集合写真で始まり、Carloが80歳のお祝いの家族集合写真で終わる。人生って長いようで短い、短いようで長いですね。


by amore_spacey | 2023-08-06 00:03 | ┗ Ettore Scola | Comments(2)
Commented by melocoton1 at 2023-08-06 04:02
この映画マドリッドに語学留学中にスペイン語の吹き替えで見ました! 懐かしい!
Commented by amore_spacey at 2023-08-07 00:19
☆ meloさんへ
スペイン語の吹き替えは、若干テンション高めかも?しれませんね。
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