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モンテ・クリスト伯 (Le Comte de Monte-Cristo)

ネタばれあり!!!
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【あらすじ】 1815年2月、Napoléon が追放先のエルバ島から脱出する直前のマルセイユ。20歳前の若い船乗り Edmond Dantès(Pierre Niney)は、船の会計士 Danglars(Patrick Mille)や恋敵の Fernand(Bastien Bouillon)に裏切られ、Mercedes(Anaïs Demoustier)との婚約披露宴の最中に逮捕される。
 取り調べを担当した Villefort 検事代理(Laurent Lafitte)は、保身から Dantès に国王反逆罪の濡れ衣を着せ、政治犯を収容するマルセイユ沖のイフ城に裁判無しで投獄し、生涯出所できないよう手配した。
 服役中に彼は、隣の独房に投獄中の老神父 Faria(Pierfrancesco Favino)から、手厚い教育を受け、一流の紳士へと育ててもらう。だが間もなく神父は病に倒れ、モンテクリスト島に隠された財宝の在り処をDantèsに託して、息を引き取った。
 神父の遺体と入れ替わることによって、Dantès はイフ城からの脱獄に成功する。投獄から14年の月日が過ぎ、彼は34歳になっていた。Alexandre Dumas の同名小説をもとにドラマ化。(作品の詳細


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機内鑑賞。しばらく前にテレビドラマ『モンテ・クリスト伯』で感動し、Pierre Niney主演の映画(Pierfrancesco Favinoが出ているから)も観たいと思っていたので、タイムリ―でした。

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が、連載小説だった大長編を3時間にまとめるとは言え、これは原作を簡素化し過ぎでしょう。Dumas の作品とは別物と考えたほうが、むしろ楽かもしれません。原作を知らないほうがいいのかも。

これだけ物語を端折った中で、大所帯の登場人物を次々に捌いていかねばならないから、あれが精一杯だったに違いありません。そこに1人の人間の葛藤や、人生のグレーな道徳や、歴史的な背景などを盛り込むなんて、土台ムリな話よ。そこまで要求しませんが、それにしてもこの薄っぺらさよ。

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現代技術を駆使したヴィジュアル効果(セット・メイク・衣装)は満点ですが、小説を読んだときに感じたDantèsの慟哭や強い復讐心、言葉にできないドロドロしたものが、Nineyからは感じられなかったな。クールでスマートな21世紀のDantèsといったところ?Mercedesを演じたAnaïs Demoustierにもがっかり。

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Faria老神父に扮したPierfrancesco Favinoも、かなり期待していたが、表面をさらっと撫でた程度で、求心力がなかった。Villefort 検事代理役のLaurent Lafitteは、ピッタリのハマり役で、巧みな演技でした。口当たりの良い復讐劇で、視聴者を人生の深いところまで誘う力はなかった。

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Dumasに黒人の血(祖母が黒人奴隷)が流れていることを、かなり後になって知りました。階級社会で人種差別も激しかった革命後のフランスで、褐色の肌に黒人特有の縮れた髪のDumasは、生涯差別を受け続けたと。

そんな彼がイタリア統一に貢献していると聞いて、胸が熱くなりました。誠実な友人であり熱烈な崇拝者でもあったGiuseppe Garibaldi(イタリア統一運動を推進)の功績を、2 冊の本の中で修辞を交えず事実を忠実に再現。現代のジャーナリズムのルポルタージュのように、Dumasの作品の中で再び生き返るという。面白そうな作品です。


by amore_spacey | 2025-03-27 00:05 | Other film | Comments(2)
Commented by 松たけ子 at 2025-04-03 22:13
amoreさん、こんばんは!
大好きなピエール・ニネの出演作、日本では全然劇場公開されなくなってしまっていて、ファンには飢餓常態。この時代劇大作までもがよもやの日本未公開?!と危惧していたのだけど、今年のフランス映画祭で上映され、一般公開も期待できそうなので安堵してます。
あまり深みや重みがないみたいだけど、クールでスマートなピエール・ニネに会えるだけで嬉しいです!春の陽気で睡魔に襲われ居眠り運転、ガードレールに激突死しそうな今日この頃ですが、その前にこの映画を観ておきたいです(笑)。
Commented by amore_spacey at 2025-04-04 00:23
☆ 松たけ子さんへ
C国の動きが不穏なので、無事帰国されて何よりです。
フランス映画祭で上映されるんですね。スペクタクルなシーンもたくさんあるので、大スクリーンだったら見応えがありそう。私は機内上映のちっちゃなモニターで観たので、印象が薄いのかもしれません。でもやっぱり無理がありますよぉ、あの長編を3時間に詰め込むのは…。

この小説は定期的に映画やドラマになりますが、フランス人にとって思い入れのある小説なんでしょうかね。イタリアを舞台にしたエピソードがかなりあって、私も好きです。
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