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ウェーコ事件 アメリカに訪れた終末の日(Waco) 全6話

ネタばれあり!!!
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【あらすじ】 テキサス州ウェイコに本部を構えた、宗教指導者 David Koresh(Taylor Kitsch)のカルト教団「ブランチ・ダビディアン」。1993年2月28日、大量の銃器で武装したカルト教団と、捜査当局(FBI と ATF=アルコール・タバコ・火器及び爆発物取締局)の間で銃撃戦が勃発し、政府捜査官4人と信者6人が亡くなる。
 ATF が捜索を執行できなかったため、FBI は51日間続く包囲を開始。同年4月19日、FBI は強襲制圧に乗り出し、指導者の David を含む信者76人が死亡した。かつて平和的だった教団は、なぜ過激になっていったのか?大勢の死者を出した事件は、なぜ起きたのか?
 FBI 交渉担当特別捜査官 Gary Noesner の著書 Stalling for Time: My Life as an FBI Hostage Negotiator と、教団の生存者 David Thibodeau の伝記 A Place Called Waco をもとにドラマ化。(作品の詳細


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Taylor Kitsch の1人祭り。FBI の交渉捜査官 Gary(Michael Shannon)と、教団の若い信者 Thibodeau(Rory Culkin)、2人の目線で事件の実態を描いています。

物語が展開するにつれ、当初隠蔽されていた ATF と FBI による、恐ろしい過ちが明らかになっていき、なんと冷酷で凄惨な事件だったんだと戦慄する。子どもや妊婦を含めた多くの命が失われたこの事件は、ウェーコ包囲/ウェーコの虐殺と呼ばれている。(詳細

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教祖を演じた Taylor Kitsch は、この役を引き受けたものの、指導者の David に共感できず、降板を考えたこともあると。『バンバン・クラブ』や『ノーマル・ハート』や『ペインキラー 死に至る薬』など、社会を震撼させた実際の事件を扱った作品に、Taylor は出演している。

このドラマでは役作りの段階で、カルト宗教への彼自身の偏見から、納得できる人物像が描けなかったらしい。こういった役は、風当たりが強く、批判や誤解が生じたり、俳優のキャリアを損なうことすらある。役への葛藤を乗り越え、Taylor はベストを尽くしたと思う。

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教祖 David との交渉担当になった FBI の捜査官 Gary Noesner(Michael Shannon)は、近年 FBI と ATF が奨励する、武力行使を優先して、死者が出てもさっさと事件を解決するやり方を、非常に懸念していた。

今回の事件でも、彼は人命を救う方法を模索し、最後まで懸命に粘るのですが、上層部の圧力に阻まれ、激しい怒りや抵抗・葛藤を見せる。冷静で人道的な Micheal Shannon に、胸が熱くなりました。

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そして9人の教団生存者の1人 David Thibodeau(Rory Culkin)。ロックバンドのドラムが縁で、この教団に入った。口数が少なく大人しい青年で、地味で目立たないけれど、ここぞという時の的確で機敏な動きには、目を見張る。感情を表に出さないだけで、とても心優しく心強い存在です。静かでぎこちない演技が本当にうまい。

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交渉捜査官 Gary がみた教祖 David は、「危険なサイコパスではなく、世界を異なった観点から見つめていた、人間味のある人物だった。ナルシストで利己的で、巧みに人を操るが、チャーミングな部分も持ち合わせていた。

だからもし(事件が)異なった状況下に置かれていたら、異なった結末を迎えていた(悲劇を回避していた)かもしれない」と、インタビューで振り返っている。この事件のことを、全く知らなかった。


by amore_spacey | 2025-09-27 00:32 | TV series | Comments(2)
Commented by stefanlily at 2025-10-06 17:38
この事件があった時、教祖が(彼の言動の是非は置いといて)何か宗教絵画や教会にある像…信仰している人が思い描くキリスト顔だなあ、と思いました。
ジョンレノンもキリスト顔ですけど。

 朝ドラで小泉八雲夫妻が題材ですが、以前見たドラマでは、ジョージ・チャキリスと檀ふみが演じていて。…と思ったら、チャキリスと共演したカルディナーレの訃報が。
Commented by amore_spacey at 2025-10-10 00:00
☆ stefanlilyさんへ
えーっ、この事件のこと、ご存じなんですね。日本でも報道されたのかしら。ジョン・レノンと言えば今日(10/9)が誕生日ですね。キリスト顔と言えば、『パッション』でキリストを演じたジム・カヴィーゼルが忘れられません。
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