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青い山 本当らしくない本当の話 (Blue Mountains, or Unbelievable Story)

ネタばれあり!!!
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【あらすじ】 駆け出しの作家Soso(Ramaz Giorgobiani)は、書き上げたばかりの小説『青い山 - 天山』の出版認可を得ようと、顔見知りのいる出版社を訪ねた。応対する人々は皆親切で、すぐにでも作品を読んでくれそうだった。が、実はほとんど仕事をしていないのに、忙しいそぶりをして、作品など誰も読むつもりはなかった。
 1年近くが過ぎても、『青い山』の件は少しも進展しない。所長(Teimuraz Chirgadze)は相変わらず多忙で、誰も作品を読んだ様子はなく、Sosoの落胆は日増しに濃くなる。一方その頃、この出版社では、建物の天井や壁にひび割れができ、しっくいがどんどん剥がれ落ちていた。(作品の詳細はこちら


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老朽化した出版社を舞台に、超形式的官僚主義を笑い飛ばした諷刺コメディです。移り変わっていく窓の外の季節の中で、変わり映えのしない町並が素朴でほのぼのしているのですが、これがいいんだか悪いんだか。

どこかで聞いたような音楽(←音が出ます)も、作品への期待をゆるやかにかきたてる。が、同じような場面が繰り返され、笑いどころやオチも、さほど面白くない。1年近くも放ったらかしにされた作家が、一度もマジ切れしなかったのは、凄いなと感心するやら、世間知らず過ぎると呆れるやら。

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この出版社といったら、あらゆる手続きがムダに面倒で、壁の絵一つ外すにも、決裁が必要なのだ。なのに肝心の所長は、多忙でつかまらない。美人秘書は職場で子育て、嫉妬深い彼女の夫(妻の職場について来てしまう)が見張っている。

自室で食事ばかり作っている社員や、海外出張を夢見て、フランス語のレッスンを繰り返す編集委員。男たちはチェスに夢中、女たちは編み物や縫い物で時間潰し、という現状。イタリアの遥か上をいく、この天晴れなサボりっぷりよ。出版社の地下では、なんとワインを醸造してた(笑) 

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あれほど意気揚々と原稿を持ち込んだ作家の、どんどんテンションが落ちて行く様子が、何ともやり切れない。そこに居たばかりに、出版社のビルの強度測量の立会いに付き合わされたりして、人が良すぎるにもほどがあります。

そしてこの物語の途中で、ほぼ見当がつく或るオチ。これだけはキッチリ決めてくれるよね?と期待したが、オチは文字通りのオチ(落ち)で、ドタバタしたわりには、中途半端に終わってしまった。理不尽でバカバカしい世の中でも、この社員たちのようにマイペースでいられたら、神経を尖らせることもなく、お気楽な毎日に違いありません。


by amore_spacey | 2025-11-17 00:19 | Other film | Comments(0)
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