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副王家の一族 (I Viceré)

ネタばれあり!!!
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【あらすじ】 イタリア統一を目前にした、スペイン・ブルボン王朝支配下のシチリア。副王家(イタリア語でVice re)の末裔である、カターニアの有力貴族 Uzeda 家では、当主 Giacomo(Lando Buzzanca)が絶大な権力を振るっていた。一族に対しても封建的で横暴な支配を繰り返し、遺産相続のために弟を追放し、娘の Teresa(Cristiana Capotondi)さえも権力の道具として政略結婚させる。自由な生き方に憧れる嫡男 Consalvo(Alessandro Preziosi)は、そんな父に反発を強めていく。
 一方、世の中には民主化の波が押し寄せ、貴族社会も終焉を迎えようとしていた。それでも権力に固執する Giacomoは、権謀術数を用いて巧みに時代の荒波を乗り切っていく。父への憎悪を募らせながらも、逃れられない御曹子としての宿命に、Consalvo は葛藤を深めていった。Federico De Roberto の同名小説をもとに映画化。(作品の詳細


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イタリア統一が目前に迫る19世紀半ばのシチリアを舞台に、スペイン・ブルボン朝の副王家に連なる名門一家の命運を、貴族出身の De Roberto が綴った物語。同時代が舞台の『山猫』も、貴族出身の Giuseppe Tomasi di Lampedusa が手掛けている。

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どちらも貴族の落日が、背景にあります。『山猫』では没落する貴族と新しい時代に希望を抱く若者の姿を対比させ、時代の変化の中でそれぞれがどう生きていくのかを描いているのに対して、『副王家の一族』は父子の確執を軸に、どろどろとした人間模様や男女の愛憎劇、そして名門一族の権力と因習を、いかに死守していくのかに執着している。

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貴族が歴史の荒波をのりこえて生き残るために、父は非人道的だが合理的だった。老境にさしかかった嫡男 Consalvo は、高圧的で誰からも憎まれる父の生き様が、ようやく分かり始める。それどころか、あれほど反発し憎悪していた父に、自分が似通ってきている。これ、親子あるあるですね。

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ドス黒いものを死ぬ間際までまき散らし続けた、俗悪で粗野な貴族を、Lando Buzzanca が好演。その嫡男役の Alessandro Preziosi は、デビュー当時「女性を目で孕ませるイケメン(なんと生々しい誉め言葉...( ˊᵕˋ ; )」と騒がれただけあって、色気たっぷりの視線にときめきましたが、父親の怪演に押され気味で、ややパワー不足だったかな。

余談ですが、半年ほど前に舞台公演が終わったあと、Alessandro Preziosi にサインをお願いするため、私の名前の綴りを伝えましたが、みごとに間違ってまして。いや、いいんですけどね。52歳の今も渋くて素敵なおじさまです。


by amore_spacey | 2025-11-25 01:23 | Italian film | Comments(0)
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