2018年 03月 02日 ( 1 )

白夜 (Le notti bianche)

私のお気に入り度 ★★★☆☆ (70点)

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【あらすじ】 内気な青年Mario(Marcello Mastroianni)は、運河と橋の多い港町Livornoに転勤してきた。知り合いも友人もいない。ある夜彼が町を散歩していると、運河の橋で若い女性が泣いていた。Natalia(Maria Schell)という名で、一年前に恋人(Jean Marais)と再会する約束をして、毎夜この橋で待っているという。その日から彼らは毎晩会うようになり、Marioは次第に彼女に惹かれていく。3日目の夜2人はダンスホールで楽しい時間を過ごし、Marioは自分の気持ちを正直に告げたが、Nataliaは例の橋に向かって駆け出していった。Dostoyevskyの同名小説を映画化。第22回(1957年)のヴェネツィア映画祭で、金獅子賞を受賞。(作品の詳細はこちら


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うわぁ、何、これ。突っ込み所満載で、主要人物の誰にも感情移入ができませんでした。こういう恋愛が理解できないし、Nataliaのかまってちゃんには、ただイライラするだけ。恋人とMarioの間で気持ちが大揺れすると言ったって、下宿人として来た男と恋人らしい付き合いがありましたっけ。馴れ初めのエピソードが殆どないのに、いつの間にか2人が恋人になっているという、その凄まじい端折りっぷりについていけない。

しかもつい昨日会ったばかりのMarioに自分の恋物語を話したり、恋人に手紙を渡してくれとMarioに託したり。グダグダ泣き言を垂れ流しているかと思えば、次の瞬間にはカラカラ笑っている。うわぁ、勘弁して下さい。情緒不安定で地雷がありすぎる。なのに、頭の中はお花畑。「1年も彼を待つ私って、何て健気なのかしら?」 ああ、面倒くさい。彼女の言動全てが、イタくて重過ぎる。そしてラストシーン。あれはないわ。

Nataliaに振り回されるMarioも、内気な青年とは言え、優柔不断で煮え切りませんな。それからMario役に抜擢されたMarcello Mastroianni。彼の醸し出す雰囲気が、Marioのキャラにはどうも合わない。違和感が募るばかりで、しっくり来ませんでした。ロシアからイタリアへ舞台を移したことに、無理があったのでしょう。


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「Natalia、僕は君を愛しているから、ここを離れるんだ。1年後に会おう」と言った恋人。「自分の気持ちを欺けない」と言って駆け出すNatalia。「束の間だったけど、いい夢見させてもらったぜ。あばよ!」と感謝するMario。この3人のことが、ホントに分かりません。


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Nataliaのキャラクターには大いに問題ありだけど、演じたMaria Schellはとても可憐で可愛らしかった。ダンスホールでいきなりMarcelloが、ロカビリーを踊りだした時には、「おいおい、どーしちゃった?(驚)」 Marioが世話になっている賄い付き宿の女主人の、その辺にいる庶民的なおばちゃん的風情に頬が緩み、Nino Rotaの素晴らしい音楽や、Marioにまとわりつく白い子犬や鳥小屋の鶏たちが、鑑賞から脱落しそうな私を救ってくれた。たびたび出てくるガソリンスタンドの看板ESSOが、庶民の町を演出するアイテムとしてなかなか良かったけれど、この作品に流れる空気とは何か微妙に違う・・・。


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by amore_spacey | 2018-03-02 00:22 | - Italian film | Comments(0)