2018年 06月 16日 ( 1 )

A Very English Scandal 全3話

私のお気に入り度 ★★★★☆ (80点)

ネタバレあり!

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【あらすじ】 英国自由党の若き党首Jeremy Thorpe(Hugh Grant)は、元恋人Norman Scott(Ben Whishaw)に同性愛者であることを公表すると脅されたため、殺し屋(Blake Harrison)を雇ってScottの殺害を計画。殺害は未遂に終わり、Jeremyは1979年に殺人共謀及び扇動の罪に問われたが、無罪となった。しかしこのスキャンダルにより、政治家としてのキャリアは絶たれた。まだ同性愛が合法化されていなかった1960年代に、実在したゲイの政治家のスキャンダルを描く。John Prestonの同名小説をドラマ化。(作品の詳細はこちら


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「ちょっと、奥さん!聞いて下さいよ。あれはね、英国史上最大のスキャンダルだったんですよ」と言わんばかりの、とても分かりやすいタイトルです。この事件の関係者である元恋人や殺し屋は存命。しかも今回のドラマ制作を機に、一時は再審の可能性まであった。色々と引きずっている事件ですが、そんなことより私は、ラブラブのHugh GrantとBen Whishawをみたいという、超下世話な理由で観ました。

主役から脇役にいたるまで、キャスティングがとにかく素晴らしい。Jeremyを演じたHughが、それは感じ悪くて物凄く嫌なヤツなのだ。でも笑うと顔中シワだらけでクチャクチャになるHughは、愛嬌があってどこか憎めないキャラ。アンチ・エイジングに拘らず、あるがままでいるのも好きだし、年齢にあわせて彼の持ち味をうまくシフトしているのは、さすがだなと思う。

政治家の元恋人Norman Scottを演じるBen Whishawも、ファンの期待を裏切らない。思い込んだら一筋で、果てしなくイッちゃってる感や、やや大袈裟に演じる神経症的な言動も、真実味があって生々しい。ゲイをカミングアウトしてからのBenは、以前より自由奔放で演技の幅が広がってきたかな。純粋で可愛いんだけど、地雷を踏むと、血を見るかも?飼い犬に手を噛まれるような。


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HughとBenというカップルに、今一つピンと来なかったが、あんな濃厚なシーンを観てしまうと、2人の演技の上手さはともかく、彼らはひょっとして私生活でも?なんて勘繰ってしまう。それほど強烈で迫真の演技だった。HughはBenを少女のように扱い、唇や舌を、Benの上半身や首筋に這わせる。上半身を起こした2人は、そっと、しかし、ねっとりした甘いキスを交わす。

こんなに濃密な時間を過ごしたのに、政治家としてのキャリアのほうが何倍も大事なHughは、さっさと妻(彼女は人間の出来た人で、何が起きようがドッシリと構え、彼女がいなかったら彼の人生はどうなっていたことやら)を娶り、それと同時に掌を返したようにBenを突っぱねていく。ひと時のなぐさみに弄び、用が済んだらポイ。


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スキャンダルを恐れたHughは、Benを消すために殺し屋を雇う。これまた物騒なことになってきました。が、このドラマはシリアスな事件を取り扱いながらも、基本的には辛口コメディなので、笑い所も満載だ。この殺し屋(Blake Harrison)というのが、あり得ないほど使えないヤツで、殺し屋のDNAなんか微塵もありゃしない。完全に人選を誤った。あのとき元恋人が殺し屋に消されていたら、事件の様相はどうなっていたんだろう?それはともかく、Benを匿ってくれたパブの肝っ玉ばあちゃんの、溢れるような義理人情や、少々お節介なんだけど、Benをひたすら思う優しさが、今まで愛情に恵まれなかった彼に届いているといいなと思う。


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by amore_spacey | 2018-06-16 01:45 | - TV series | Comments(4)