カテゴリ:- Asian film( 64 )

甘い人生 (Dalkomhan insaeng) 

ネタばれあり!

私のお気に入り度 ★★★★☆ (80点)

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【あらすじ】 ホテルの総マネージャーを務めるSun-woo(Byung-hun Lee)は頭脳明晰な男で、裏社会の人間に一目置かれる存在でもある。しかしボスのKang氏(Yeong-cheol Kim)から彼の愛人Hee-soo(Min-a Shin)の監視を頼まれたことから、Sun-wooは破滅への道を歩き出すことになる。(作品の詳細はこちら


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10年ほど前に観たことをすっかり忘れて、「わぁ、若い頃のビョン吉のノワール映画だー」と有頂天に。銃撃戦が始まったラストシーンになって、ようやく前に観ていたことに気づいた、間抜けな私。いや、いいんですよ、若くてシャープでキレッキレのビョン吉は、何回みても飽きない。そんな彼がチョコレート・ケーキを食べる冒頭のシーンで、私の心は既に鷲づかみにされてしまいました。


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クールでドライなフランス・ノワールに比べると、韓国ノワールは雨と泥水と縛りと弾丸炸裂と血しぶきにまみれている。破壊力も半端なく、ラストの銃撃戦は、花火大会のフィナーレのように、派手にドンパチ撃ちまくって、映画セットが崩壊していましたからね。あれは絶対に撮り直しムリだから、何十台ものカメラで撮影したのでしょう。

Alain Delonは裏社会に生きるにはハンサムすぎて、どうしたって目立ってしまう。もっさりしたおっさんのほうが現実味はあるが、それではヴィジュアル的に寂しすぎます。もちろんビョン吉もイケメンだけど、アジア系は顔立ちが地味で大人しいから、変装すれば一般市民に紛れることができる。どちらにも共通するのは、恨みつらみや復讐の鬼と化した彼らから、片時も目が離せないことですね。

クールなビョン吉が、裏社会の壮絶な制裁を受けて、使い古したボロ雑巾に(泣)。撮影では手加減するんでしょうが、土砂降りの中のロケは監督も役者もカメラマンも大変だろうな。そして裏社会の現実は、もっとシビアで残酷なのかも。ボスの命令に100%従わないと、あーいうことになっちゃうんだ、コワッ。


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ちょっと不思議に思ったのは、頭脳明晰な一人の男が、初めて知る愛によって転落していくという筋書きなのに、あの描写ではSun-wooがHee-sooを愛していたとは到底思えず(気になっていたとは思うが)、最後まで「?」を引きずったまま観ていた。ま、細かいことはスルーでいい。銃撃戦で野獣化したビョン吉に萌えました。オフの時にはラストシーンのように、ジムで身体を鍛えているのね。ちらっと映ったコンビニは、ファミリーマートですか?


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by amore_spacey | 2018-11-04 00:51 | - Asian film | Comments(0)

猫が教えてくれたこと (Kedi)

私のお気に入り度 ★★★☆☆ (76点)

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【あらすじ】 生まれたばかりの子猫たちのエサを調達するために市場の食べ物を狙う虎猫のSari、撫でられるのが大好きなメス猫のBengu、レストラン近くに住みネズミ退治を仕事にしている義理堅い性格のAslan、喧嘩が強くて旦那を尻にしいているくせに嫉妬深いPsikopat、下町の市場に住みそこで働く商売人や客たちと触れ合う看板猫のDeniz、遊び人風で周囲の大人たちの心を虜にするGamsiz、高級なデリカテッセンでいつも美味しいエサをもらっている礼儀正しいDuman。古くから猫の街として知られるトルコの古都イスタンブール。生まれも育ちも全く違う、7匹の個性豊かな猫を軸に、イスタンブールの人々と猫の幸せな関係をとらえたドキュメンタリー。(作品の詳細はこちら


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うちの近所にも、散歩中の飼い猫や野良ちゃんたちがいますが、イスタンブールの野良ちゃんの数は桁外れでした。噂には聞いていたけれど、本当にそうなんだァ。市民から愛され、どの子も表情が穏やかで、グレていない。中にはツンデレな子もいるけれど、猫って基本的にツンデレですもんね。


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7匹の猫を追っているんだけど、彼らを取り巻く人間模様がとても興味深い。野良猫たちに手作りの餌を用意し、それを毎日運んでやり、時には病気の手当てもする。いつも居るはずの猫が見当たらないと、心配になって捜しに出てしまう(これ、私もだ)。市場の片隅で少々邪魔なんだけど、「あら、まあ、またお前さんかい?」と笑って、無下に追い立てたりしない。

気持ちの余裕がないときにマイペースな猫の姿を見たりすると、身も心もほわんと丸くなる。何度もすり寄ってきたり、顔なじみになるとクルンとお腹を見せて甘えたり、撫でるとノドを鳴らして喜んでくれたりした日には、可愛くて傍から離れられない。あの子たちをみると、嫌なことがあっても吹っ飛ぶ。野良猫たちは、凄く可愛くて、逞しくて、魅力的。寝そべってグタグタしていたり、アクビしている姿を見かけると、私も猫になって自由気ままに生きたいなぁ、とつい思ってしまうのです。


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by amore_spacey | 2018-06-28 00:22 | - Asian film | Comments(0)

チャンオクからの手紙 (Chang-ok's Letter) 全4話

私のお気に入り度 ★★★★☆ (80点)

ネタばれあり!

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【あらすじ】 専業主婦のEun-ha(Bae Doona)は、家のことにも介護にも全く協力してくれない夫Bum-su(Kim Joo-Hyuk)や、自分勝手な娘と息子の世話に加え、ほぼ寝たきりの口うるさい姑Chang-ok(Lee Joo-sil)の介護までしなければならず、毎日とても忙しい。が、家族の前では大変そうな顔を見せず、淡々と家事をこなすのだった。(作品の詳細はこちら


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観終わったあと、じわっと温かい空気に包まれた。どこにでもあるような身近な日常が、淡々と映し出されるだけなのに、私たちの想像力を否応なくかき立たせる、不思議な力がある。1話たった15分で、あれだけの情報を伝えることができる映像って、凄くないか?

第3話までが序章で、第4話になってやっとタイトルに結びついてくる。そういうオチだったのかと。姑ときたら、コトあるごとに難癖をつけてはEun-haをアゴで使い、1度たりとも感謝したり自分の非を詫びたりしたことがない。うわぁ、こんな人の介護なんて、絶対にムリ。あの呼び出し音が流れると、「いい加減にせんかい!」と、イラついてしまいました。


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もともとEun-haは楽天的で、不満を溜め込まない性格なのかもしれない。さらっと大人対応が出来るし、そこに居てくれるだけで癒される。夫や姑を相手に一触即発しそうな場面でも、彼女は言いたいことをキッチリ言って、その場を上手に丸くおさめてしまう。才能の一つですね。私だったら、良い嫁を演じながらも不満を溜め込む。それが何かの拍子にプツッと切れた時、「冗談じゃない。もうやってられません」と啖呵切って、後先考えず家を飛び出すパターンだ。

家族のみんなはそんな彼女のことを、心の底ではちゃんと認めている。Eun-haのことを一番頼りにしていたのは、他でもない姑だったから。なのに面と向かって、「ありがとう」「ごめんなさい」の一言が言えない。一番大切な人の前で、捻(ひね)くれたり駄々こねたりする。甘えの裏返し。人間ってホントに面倒くさい。自分で自分の人生を複雑にしちゃってるんだから。


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ネスレのコーヒーメーカーでコーヒーを淹れて、ほっと一息つくシーンも、さりげなく織り込まれている。現実はそう甘くないし、一筋縄でいかないことぐらい、誰もが分かっている。でもこういった作品を観ると、何とかなりそう、大丈夫だよなと希望が湧いて来る。


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by amore_spacey | 2018-01-07 00:18 | - Asian film | Comments(0)

マスター (Master/ Ma-seu-teo)

ネタばれあり?

私のお気に入り度 ★★★☆☆ (75点)


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【あらすじ】 金融投資会社の会長をつとめるJin(Lee Byung-hun)は華麗なテクニックで多額の投資金を集めて裏金を増やし、権力者たちに賄賂をばらまいてビジネスを拡大してきた。会長の悪行を追う知能犯罪捜査班のKim Jae Myung刑事(Gang Dong-won)は、Jinの側近である天才ハッカーPark Jang Goon(Kim Woo-bin)に司法取引を持ちかける。
 しかし裏切り者の存在を察知したJin会長は、大金を持って行方をくらませてしまった。1年後、Jin会長の遺体が海外で発見されたというニュースが報道されるが…。韓国犯罪史上最大規模の金融投資詐欺事件と言われる、実在の「チョ・ヒパル詐欺事件」を題材にしている。(作品の詳細はこちら


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機内上映第3弾。詐欺師に扮する白髪のビョン吉と彼の頭脳として活躍する天才ハッカーWoo-bin、そして彼ら2人を追うDong-won。とびっきり個性的な3人の華麗なる競演から、片時も目が離せませんでした。まずビョン吉の登場が、芝居がかっていて、まるで新興宗教の大集会に現れる教主だ。美しい彼に見とれ、彼の言葉に洗脳された庶民たちが、催眠術にかかったかのように挙(こぞ)って彼に投資する。Jinにしてみれば、笑いが止まらない。それが彼の狙いだから。

カッコイイだけの役者はもういい。今回のビョン吉は、悪に徹しております。詐欺師の強欲な嫌らしさや、傲慢な成金趣味を、隠そうともしない。この潔さは、成熟した役者魂でしょう。ええ、ビョン吉は悪役を演じると、水を得た魚のように生き生きしてくる。それほど濃い顔立ちではないのに、ど派手なファッションが憎らしいくらい似合う。衣装の下に隠れている、鍛え抜かれたナイス・バディの賜物だ。サングラスや携帯などの小物も、身体の一部のように馴染んでいる。彼のような詐欺師になら、騙されてもいいな。いえ、騙して下さい!しかし会長、やりすぎましたな。韓国でがっぽり巻き上げてマニラに高飛びし、今度はマニラ政府を相手に詐欺ですか。韓国内でやめておけばよかったんだよ。


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クールで冷静沈着な刑事。只者ではない。彼はJinの頭脳として働いている天才ハッカーに目をつける。彼をモグラにして、ワンネットワークのシステムを解明し、Jinが経営する投資会社や汚職にまみれた政財界を一網打尽にしようと画策するのだ。いいね、クールな彼もタイプです。


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主役3人の中では、2枚目半的な存在だったKim Woo-bin。好みの顔ではないが、ここぞと言うときに、ちゃんと決めてくれる頼もしいヤツだ。見応えのあるカーチェイスや銃撃戦あり、アップ・テンポでアクションも満載。妥当な結末で、もやもやが残らないのもいい。終わっても席に座って、エンドロールまでちゃんと観てね。


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by amore_spacey | 2017-09-15 00:23 | - Asian film | Comments(0)

地上の星たち (Every child is special/Taare Zameen Par)

私のお気に入り度 ★★★★☆ (80点)

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【あらすじ】 小学生のIshaan少年 (Darsheel Safary)は、優秀な兄とは正反対。成績は最悪、文字の読み書きもままならない落ちこぼれで、いつも先生に叱られてばかりいた。が、好奇心と想像力は人一倍たくましく、絵を描くことが大好き。そのマイペースっぷりに学校もさじをなげ、絶望した父親は親元を離れた寄宿学校に入れてしまう。そんなある日、Ram先生(Aamir Khan)というユニークな新任美術教師と出会い、なぜIshaanが勉強が不得意なのか明らかになる。(作品の詳細はこちら


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久々のアジア映画。歌って踊ってぎらぎらした、よくあるインド映画とは違った。インドの町は汚くて混沌としている、という先入観がある。ところがこの作品は冒頭から、苔生(む)した側溝の水中のシーンが実に美しく、Ishaanが学校をさぼって1人で小さな冒険をした町の風景も、インドとは到底思えないような街並みが広がって、カメラマンの腕に唸った。景色の切り取り方や撮影法にもよるが、確かに美しい風景やシーンが、インドにもある。十把ひとからげに「インドは汚い」など、言語道断だと自分を叱った。


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こういう作品を見ると、育つ環境や人との出会いによって、人生は良くも悪くも大きく変わるなぁと実感する。私はごく平凡な子どもで、卓越した能力はない代わりに、何でも普通程度にこなしてきた。そんなどこにでもいるような子にも、特別目をかけてくれた先生が何人かいて、思い出すと嬉しさがこみ上げてくる。Ram先生のようなインパクトはなかったし、当時先生たちが話してくれたことの意味は良く理解できなかったこともあったけれど、分かってくれる大人が親の他にもいるというのは、何かちょっと誇らしくて嬉しかった。


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IshaanとRam先生の出会いは奇跡である。失読症であることを突き止めたばかりか、Ishaanの得意分野を引き出してくれたんだから。こんな先生に数学や物理を教えてもらったら、ひょっとしたらもてもての理系女になっていたかもしれないなぁ(妄想)


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by amore_spacey | 2016-11-08 02:24 | - Asian film | Comments(0)

インサイダーズ/内部者たち (Inside men)

私のお気に入り度 ★★★★☆ (82点)

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【あらすじ】 大統領選を控え、大手自動車会社のOh会長(Hong-pa Kim)は、与党新正党のJang Pil-woo(Kyeong-yeong Lee)に大金を投じ、政治をも牛耳ろうと画策していた。その糸を裏で引いていたのは、祖国日報主幹のジャーナリストLee Gang-hee(Yun-shik Baek)だった。彼の裏の仕事を請け負っていたAhn Sang-gu(Byung-hun Lee)に、極秘の裏金ファイルを回収するよう指示が下る。そのファイルの行方を、Woo Jang-hoon検事(Seung-woo Cho)が追跡調査していた。財閥と政治家とマスコミの強大な癒着による権力争いに迫る社会派ドラマ。Tae-Ho Yoonの漫画を映画化。(作品の詳細はこちら


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機内上映作品のレビューはお休み。さて久々のアジア作品、しかもビョン吉がメッチャカッコいい。ただカッコいいだけじゃなくて、演技力が素晴らしいのだ。七変化、カメレオンですよ。いやぁ、ビョン吉に殺られました。

オープニングから、私のハートはビョン吉に鷲づかみ。冒頭の彼の記者会見で、「えっ、何で手袋なんかしてんの?」と思ったら、義手。「え、なんでそんなことに?」と、前のめりにならずには居られない。つかみは万全。ここから過去に遡って、ストーリーが始まる。

腐敗した韓国社会、その裏で暗躍する策士(Yun-shik Baek)とチンピラ(Byung-hun Lee)と検事(Seung-woo Cho)3人の男たちの三つ巴合戦と聞けば、観ないではいられない。キャスティングもバッチグー。裏切りや騙し合いで最後まで勝敗が読めず、いっときも目が離せない。お約束の生々しいシーンもてんこ盛りだけど、小気味のよいテンポで展開し、なかなか爽快なフィナーレが待っている。


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ジャーナリストLee Gang-hee、おぬしは食えぬヤツじゃのう。さすが年の功だけある。不死鳥だ。対するWoo検事は、まだまだヒヨッコで青い。でもこの3人の中で、一番クールで安心できる存在だった。


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by amore_spacey | 2016-09-11 17:56 | - Asian film | Comments(2)

Dabba/The Lunchbox (めぐり逢わせのお弁当)

ネタばれあり?

私のお気に入り度 ★★★★☆ (80点)

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【あらすじ】 インドの大都会ムンバイでは、ダッバーワーラー(弁当配達人)という業者たちが、ランチタイムに弁当をオフィスに届けてくれる。主婦Ila(Nimrat Kaur)の作った弁当が、ある日Saajan Fernandes(Irrfan Khan)に誤って配達された。冷え切った夫との関係が寂しいIlaは、夫の愛情を弁当で取り戻そうと、心を込めて作ったのだった。妻に先立たれたSaajanは、久々の手料理の味に心動かされる。(作品の詳細はこちら


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約2年ぶりのアジア映画。久しぶりだなぁ。で、これは、キンキラの衣装で歌って踊りまくる、エネルギー炸裂のインド映画とは一線を画す作品だった。黙々と働く弁当配達人、猥雑としたインドの町、日本の通勤ラッシュ時のような光景を繰り広げるインドの通勤列車、夫に愛人のいる妻、妻に先立たれた男、お節介な叔母、鬱陶しい新人…。その中でIlaが作るスパイシーな弁当に、私の目は釘付けだった。5段の小さな丸いステンレスの容器に、色んなものが少しずつ入っている。それを1つ1つ開ける楽しみやワクワク感っといったらない。そうだ、今夜はカレーライスにしよう!


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ヒロインIlaを演じたNimrat Kaurの、ちょっぴりアンニュイな雰囲気にも惹かれた。インドというより、ヨーロッパの香りがする。こんなに美しく料理上手な妻がいるのに、愛人を作る夫って何考えているんだろう。きれいに洗われた空の弁当箱には、手紙まで入っている。空の弁当箱が手元に返ってくるのを、Ilaは待ち切れない。

満たされない気持ちのIlaを支えるのが、階上に住む叔母である。弁当の具や調理の仕方やスパイスの使い方から夫の気持ちを取り戻すノウハウまで、上から大声でまくしたてる。イタリアにもいるいる、こういうタイプ。叔母は最後の最後まで声のみで姿は見せないが、あの絶大な存在感!


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ハエの様に煩い新人Shaikh(Nawazuddin Siddiqui)と物静かなSaajanは、まるでお笑いコンビのように対照的で、初めはSaajanも視聴者も、「ったく、鬱陶しいヤツだなぁ」とイライラしつつ、人懐こくて可愛げのあるSiddiquiのペースに巻き込まれていく。呆れるほど使えないヤツなんだけど、たぶんSaajanの後釜として、会計監査のエキスパートになってくれるだろう(希望的観測)

Saajanは会社の会計監査で、この35年間一度もミスしたことがない。趣味らしい趣味はなく、面白味に欠けるかもしれないが、実直で勤勉な男だ。そんな彼がIlaに会ってみようか、という思いが頭をよぎるものの、自分のニオイに老いを感じ、愕然とする様子にほろりとする。「誤配送のおかげで、ほんのひととき、いい夢を見させてもらったよ。ありがとう」 彼はそれ以上、彼女に深く踏み込もうとはしなかった。その判断は、正しかったと思う。想像を膨らませるような描き方や、無理やりこじつけたりハッピーエンドにしないで、その後の展開を視聴者に委ねるようなラストがよかった。


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by amore_spacey | 2016-07-23 18:10 | - Asian film | Comments(2)

ゲノムハザード ある天才科学者の5日間

私のお気に入り度 ★★★☆☆ (70点)

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【あらすじ】 ごく普通の会社員の石神武人(西島秀俊)がある日帰宅すると、妻(中村ゆり)が殺害されていた。呆然としているところに突然鳴り響いた電話に出ると、受話器の向こうから聞こえてきたのは、傍らで冷たくなっている妻の声だった。この日を境に、彼には別の記憶が混在するようになる。そして辿り着いたのは、本当の彼が日本人の会社員ではなく、韓国人科学者オ・ジヌだという真実だった。


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状況設定や展開に無理があり、ツッコミ所満載だけど、発想や着眼点が面白かった。スリリングな前半と切なさが漂う後半のコントラストもよい。複雑で分かりにくいが、手っ取り早くいえば、この事件は高名な科学者(伊武雅刀)のメンツのために起きた。まず、主人公の記憶の上書きと、手違いによる記憶の消失。そこに「芸術家 vs 天才科学者」と「本当の家庭 vs 仮面夫婦」という二面性のある2本の軸が、DNAの二重らせんのように絡み合ってくる。


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MOZUも本作品も、西島秀俊の熱演が光ってるなぁ(^^) 地味な顔立ちからは想像できないナイスバディのアンバランスさ。そして不屈の精神。闇の中のブルーの光に照らされると、彼は生き生きしてくる。バイオレンスや血が似合う。ぎりぎりの引きワザを心得ていて、オレ様映画にならない。それにしても、煙草をよく吸うねェ。

作品の詳細はこちら


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by amore_spacey | 2014-08-25 01:37 | - Asian film | Comments(0)

Chocolate (チョコレート・ファイター)

私のお気に入り度 ★★★★☆(78点)

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【あらすじ】 日本ヤクザと現地マフィアが抗争するタイで、タイ・マフィアのボスNo.8(Pongpat Wachirabunjong)の女Zin(Ammara Siripong)は日本人ヤクザのマサシ(阿部寛)と恋に落ちてその子を宿す。月日が流れ、マフィアから足を洗ったZinは、娘Zen(JeeJa Yanin)と二人で暮らしていた。Zenは自閉症だが、アクション映画のビデオを見ただけでその技を習得できる、並外れた身体能力を持っていた。重い病にかかった母の治療費を稼ぐためにZenが行った行為が、Zinの昔のマフィア仲間の耳に入り、母娘に危険が迫る。


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全く予備知識なしで観た。『Chocolate』のタイトルから、『Chocolat』のような心がキュンとする話かなと想像していたら、これがね、もう、ぜーんぜん違った。壮絶なアクション映画でビックリ(◎∇◎)! ビックリと言えば、作品がスタートして間もなく、私のよ~く知っている男性の顔が、いきなりアップで登場。「えっ?ひょっとして・・阿・・部・・・ちゃん???」 タイ映画に阿部ちゃん?これまたビックリ(◎∇◎)!! そして阿部ちゃんのオールぬうどを、初めて見ちゃった。きりっと引き締まった形の良いお尻にクラクラ~♪ 


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ビックリしたのはそれだけではありません。あんなに華奢で可愛らしい顔立ちの女の子Zenが、バネのきいた俊敏な動きで次々と宿敵を倒していくのだから。エンドロールで流れる撮影の様子に、またまたビックリ。格闘&シーンにスタントマンなし!出演者のみなさん、恐いもの知らずにもほどがある。色んな意味でビックリした作品だった。ほろりとしたり、クスッと笑えるシーンも織り込まれた、楽しいアクション映画です。タイトルの『Chocolate』は、たぶんZenの大好きなマーブルチョコを指しているのでしょう。マーブルチョコが食べたくなってきたぁ^^

製作国:Thailand
公開年:2008年
監督:Prachya Pinkaew
キャスト:JeeJa Yanin, 阿部寛, Pongpat Wachirabunjong, Taphon Phopwandee, Ammara Siripong, Dechawut Chuntakaro ...


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by amore_spacey | 2013-03-07 00:50 | - Asian film | Comments(0)

Cape No.7 (海角七号 君想う、国境の南)

私のお気に入り度 ★★★☆☆(72点)

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【あらすじ】 ミュージシャンの夢敗れ、台北から故郷の恒春に戻った青年Aga(Van)は、郵便配達の仕事についたものの、無気力な日々を送っていた。そんなある日、日本から中孝介(あたりこうすけ)を招いて行われる町おこしのライブに、前座バンドとして駆り出されることになる。オーディションで集められたメンバーは寄せ集めで、練習もままならない状態。ひょんなことからマネージャーをする羽目になった日本人女性・友子(田中千絵)とも、衝突してばかりだった。


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この作品は、大戦直後に台湾から日本へ強制送還された日本人教師が、台湾に残った恋人に宛てたラブレターの朗読に、現在の台湾の田舎町に暮らす人々の姿を重ねながら、もう1つの恋物語が同時進行していく。こう書くと素朴で切ないラブ・ロマンスを期待してしまうが、実はちょっと違う。セピア色の回想シーンを入れながら、面白おかしく愉快に展開していくのだ。聖歌隊のピアノ伴奏をするアーメン少女・ちょっと乱暴で短気な若い警察官・赤髪頭のバイク修理兄・マラサン酒売りの兄ちゃん・郵便物の仕分けをする月琴奏者のじいさん・主人公のAga。無理やり地元民を集めた前座バンドのこのメンバーや多数の脇役に、個性的で濃いキャラクターが揃っている。そんな彼らのスットコドッコイなやりとりが、可笑しい。


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コミカルな中に、しんみりするシーンも幾つか登場する。台湾の片田舎で老人が歌う日本語の『野ばら』や若者の片言の日本語を聞いて、ようやく大戦中は台湾が日本の占領下にあったことを思い出した。あの時代の日本史やアジア史は、情けないくらい曖昧で、知らないことが多い。この機会に少し調べてみよう。当時をよく知る世代の日本人にとって、台湾の素朴な田舎町や人々の暮らしぶりは、昔の日本の風景に通じるところがあり、郷愁に駆られることだろう。前半の展開が大雑把でお粗末、しかも人間関係が説明不足で分かりにくいのが残念!ということで、辛目の得点です。

製作国:Taiwan
公開年:2008年
監督:Te-Sheng Wei
キャスト:Van, 田中千絵, Min-Hsiung, Wei-min Ying, Nien-Hsien Ma, Johnny Chung-Jen Lin, Joanne, Ju-Lung Ma ...


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by amore_spacey | 2013-02-15 00:48 | - Asian film | Comments(4)