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オール・ユー・ニード・イズ・キル (Edge of Tomorrow)

私のお気に入り度 ★★★☆☆ (79点)

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【あらすじ】 近未来の地球。侵略者の激しい攻撃に、人類の軍事力ではもはや太刀打ちできなくなっていた。William Cage少佐(Tom Cruise)は決死の任務にあたるが、敵にダメージを負わせることなく戦死する。しかし気付くと、時は出撃前に戻っていた。少佐はタイムループに巻き込まれていた。幾度となく出撃と戦闘、死を繰り返すうちに、特殊部隊の軍人Rita Vrataski(Emily Blunt)が彼と同様にタイムループに巻き込まれていることを知る。戦いを繰り返しながら少佐は戦闘技術を磨いていき、二人はこのタイムループから抜け出す糸口を探る。桜坂洋の同名ライトノベルを映画化したSFアクション。(作品の詳細はこちら


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『バリー・シール アメリカをはめた男』を観て以来、Tom Cruiseへの苦手意識が少し薄れ、「彼って、意外にいいかも?」と思い始めた頃、Tom&日本ファンの友人が、「これは絶対に面白いから」と絶賛したのがこれ。

あれっ、オレ様が世界を救う!オレ様は怖いもの知らず。最強のヒーロー!という、オレ様Tomはどこですか。口は達者だけど、ノミの心臓の広報担当。態度はオレ様だが、戦場から何としても逃れたいのが見え見えで、そのヘタレっぷりや姑息な言い訳がおかしくて笑ってしまう。戦場兵士の訓練ゼロなのに、案の定、彼は前線に送られ、戦地でも何がなんだか訳が分からず、ひたすら逃げる。

そんな腰抜けのへなちょこ野郎が、幾度も戦闘体験を積み、地球の現状を知り、またRitaとの間に愛情が芽生えたことから、彼女を・人類を・地球を救うため侵略者と真っ向から戦う、勇気ある強靭な兵士にレベルアップしていく様子は、カタルシス効果が高く、観ていて爽快でした。ラストに近づくにつれ心身の強靭度は最強に達し、ループ能力は消えてしまっても、怖いもの知らずでズンズン突き進んでいく男になりましたからね。いや、凄い。ってことは、やっぱりオレ様映画ですか?(笑)


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死ぬことによってリセットされる発想は、下手すると死を軽んじていると言われかねない。が、そこで目くじら立てて議論に持ち込んでしまっては、この作品の面白さが失われてしまう。娯楽作品ですから、そこはゆるーく楽しんで観たいですね。死んだらリセット、またはリセットするために死ぬ。うまくいくまでリセットを繰り返して、勝利にたどりつく行程は、まさにゲームの世界そのものです。ここにタイムスリップの要素が加わり、緊迫した戦闘シーンがこれまた臨場感にあふれて素晴らしく、躍動感のある面白い作品だった。

機動スーツを着たEmily Bluntが、なかなかカッコいいんです。喜怒哀楽が殆どなく、ツンデレのようにクールなんだけど、Tomと気心が知れるようになるにつれ、2人の交わす会話がユーモアに富んでいて、クスッと笑わせてくれた。しかしあのエイリアンときたら、巨大なワカメのようなクモのような形状で、不気味過ぎる。


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ループ能力なんてのがあったら、なんて考えてみたが、いやいや、何度も生死を繰り返すのはゴメンです。そんな大層な能力は要らない。でももし自分の過去を少しだけ書き換える能力が与えられたらとか、神様が3つだけ望みを叶えてくれたらとか、SFや童話の世界に逃避してみると、不満たらたらの今の暮らしがほんの少し違って見えてくるかも。ところで、Charlotte Riley(Tom Hardyの奥さん)って、小柄で背が低いのね。『ピーキー・ブラインダーズ』ではヒールにドレスだったせいか?全く気づきませんでした。


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by amore_spacey | 2018-03-29 02:52 | - Other film | Comments(2)

君が望むものはすべて (Tutto quello che vuoi)

私のお気に入り度 ★★★★☆ (83点)

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【あらすじ】 ローマの下町に暮らす22歳のAlessandro(Andrea Carpenzano)は、不良仲間とつるんで無為な日々を過ごしている。ある日彼は喧嘩騒ぎで、警察の厄介になってしまった。そんな息子に業を煮やした父親(Antonio Gerardi)は、85歳になる詩人Giorgio(Giuliano Montaldo)を散歩に連れ出す仕事を見つけてくる。
初めはいやいやだったが、やがて詩人の人柄に惹かれていき、彼との散歩が楽しみになってきた。Giorgioの家に何度も通うようになったAlessandroは、ある部屋の壁に十字架とGiorgioの書いた詩を見つけた。それを手がかりに、GiorgioとAlessandroと不良仲間たちは、宝探しにトスカーナの小さな村へ向かう。(作品の詳細はこちら


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「ボケた爺さんの散歩の相手?冗談じゃねぇよ」と思ったAlessandroが、Giorgioの世界にぐいぐい引き込まれていく。老詩人の存在が彼の中で、どんどん大きくなっていく。その描写がいかにも自然で、心にすっと入ってきた。基本的には心根の優しい人たちだから、観終わったあとじんわりと温かい気持ちになる。

Giorgioは初期のアルツハイマーで、色々なことをすぐに忘れてしまうし、途中で話の辻褄が合わなくなったりすることなど日常茶飯事。だけどユーモア溢れる素敵な紳士で、ちょっととぼけた言動(本人はいたって真面目)が、これまたお茶目で可愛いのです。そんな彼の前では、突っ張ったAlessandroも調子が狂ってしまう。


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Alessandroの母親は彼が幼い頃亡くなり、間もなく父親に恋人が出来て、3人一緒に暮らしている。甘えたい母親はいないし、父親はさっさと新しい女を作ってよろしくやっている。彼にしてみれば、家に帰っても心の拠り所はなく、自分だけ置いてきぼりにされた疎外感しかない。人の温もりや愛情に飢えている。だから不良仲間とつるんで、怒りや寂しさを埋めるしかない。

けれどGiorgioと親密になるにつれ、Alessandroの乾いた心は潤い始め、頑な心がどんどん自由になっていく。自分が老詩人を助けているとばかり思っていたのに、頼りにしていたのは実はAlessandroだったんだなァ。Giorgioならボクの話を聞いてくれる、彼なら分かってくれる。封印していた様々な思いが一気に噴出して、Alessandroは老詩人の膝の上で子どものように泣きじゃくる。ああ、目頭うるうる、思わず私も泣きそうになりました。


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不良仲間たちがこの家にふらりとやってきて、そのままたむろすようになっても、人を信頼出来るGiorgioは追い払ったりしないし、勝手に色んな部屋に出入りしても、頭ごなしに叱ったりしない。いやいや、それどころか一緒に話をしたりゲームをしたりして、楽しい時間を過ごす。小さな楽しみを見つける達人なのです。住む世界も世代も違うのに、借りたライターを見て、「おや、ローマのファンなのかい?私も好きなんだよ」とさりげなく、距離を縮められる頭の良さ。こんなおじいちゃんがいたら、来なくていいと言われても、毎日通っちゃうね。Giorgioに出会ったAlessandroや不良仲間たちは、まったくしあわせな奴らだ。


 
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by amore_spacey | 2018-03-26 02:57 | - Italian film | Comments(0)

妻と夫(Moglie e marito)

私のお気に入り度 ★★★☆☆ (70点)

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【あらすじ】 脳神経外科医Andrea(Pierfrancesco Favino)とテレビキャスターSofia(Kasia Smutniak)は結婚して10年になり、2人の幼い子供がいる。傍から見れば幸せな家族だが、子育てや仕事に忙殺され、離婚を考えるほど2人の関係は悪化し、夫婦でカウンセリングを受けていた。Andreaは同僚のMichele(Valerio Aprea)と一緒に、互いの思考を移転できるような機械を研究している。が、ある日それを使って、Sofiaと2人で試験的に実験をしていると、突然不測の事態が起こり、気がついたら互いの体と心が入れ替わっていた。(作品の詳細はこちら


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身体が入れ替わったり、子どもの頃に戻って小さくなったり(子どもが大人になったり)する作品は、アメリカ映画やアニメではよくあるが、イタリア映画では珍しいかもしれない。バカバカしいと思いつつ、Pierfrancescoの演技を楽しみにしていた。互いに入れ替わってしまったとはいえ、社会生活は通常通りなので、当然あちこちでトラブルが発生する。フェミニストだったSofiaが、番組の中で突然フェミニストを叩きはじめ、スタッフはビックリ仰天で大慌て。一方AndreaはMicheleと進めていた研究の資料を、Micheleの許可なくライバルに渡して、研究を横取りされてしまう。


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この手の映画の見所は、入れ替わったあと、どれだけ入れ替わった当人らしく振舞うか?どんなトラブルが起きるか?元に戻ることができるのか?にあると思う。特に入れ替わった役者の演技力次第で、作品が面白くも退屈にもなる。Sofia扮するKasiaが演じたAndreaは、う~ん、かなり痛々しいものがあり、お尻の辺りがむず痒くなってくる。Andrea役のPierfrancescoのSofiaは、期待を裏切らずウィットに富んで、分かっているのにいちいち面白おかしく、彼のお陰で作品として何とか成り立ったんじゃないかとさえ思う。まぁ、女性が男性を演じるより、男性が女性を演じたほうが、意表を突いて面白いのは確かだけど。

ゴツくてマッチョで厳(いかめ)しいPierfrancescoが、綺麗で可愛らしい女性を演じる。彼のフィルターを通した女性像は、定番でありがちなんだけど、実に上手く笑わせてくれる。彼の舞台Servo per dueを観た時も思ったが、演じることが本当に好きで仕方がない、人を笑わせたいというエネルギーやエンターテイナー魂に満ちている役者だ。


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互いの思考が移転できる機械。これがね、当事者たちは大真面目なんだけど、小学校の夏休みの科学研究で作ってみました的な代物で、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のドクなら、嬉々として飛びつきそう。あれを撮影用に作った人も、愉快なキャラなんだろうなと思わせる。

Sofiaのメイク役の青年(画像下)が、なかなか良い味を出していた。すごく綺麗でイケメンだけど、少々女っぽくて、やる気があるんだかないんだか?のダルい雰囲気が、彼そのものでいいんだわぁ。これ、誰?名前は?ちょっぴりJonathan Rhys-Meyersに似て、官能的なオーラがダダ漏れなのに、世の中投げてる風なところがチグハグでおかしい。


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by amore_spacey | 2018-03-23 00:35 | - Italian film | Comments(0)

道 (La strada)

私のお気に入り度 ★★★★☆ (80点)

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【あらすじ】 純真で誠実だが少々頭の弱い娘Gelsomina(Giulietta Masina)は、貧しい家族の食い扶持を繋ぐため、旅芸人のZampanò(Anthony Quinn)に売られた。彼の助手となって旅に出るが、Zampanòは粗暴でよく暴力を振るい、挙句の果てには彼女を力尽くで妻にしてしまう。Gelsominaのやさしさも、彼には通じない。彼女は新しい生活にささやかな幸福さえ感じていたが、Zampanòの態度に嫌気が差して、街へ逃げていった。そこで出会った陽気な綱渡り芸人(Richard Basehart)が奏でる、ヴァイオリンの哀しいメロディに引きつけられ、彼と親しく口をきくようになる。1954年ヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞を、1956年アカデミー最優秀外国映画賞を受賞。(作品の詳細はこちら


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中学生の頃、この作品を初めて観た。まるで子どものようなGelsominaが、愛らしくいじらしくも、「なんだってあんなクズ男に、いつまでもくっついているんだろ」 物のように邪険に扱われても、Zampanòの傍を離れなかったのが、ただもう不思議で仕方がなかった。私の中では、野獣のようなZampanòが、100パーセント悪の権化だったから、夜の浜辺に這いつくばって慟哭するラストシーンは、動物が狂ったように泣きわめいている、恐ろしい光景だった。


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ところがどうだ、今回2回目の鑑賞で、ラストシーンにガツーンとやられた。Zampanòに、愛おしさを抱いた。彼の気持ちが、今なら痛いほど分かる。生まれながらにして不器用で寂しがり屋なのに、喧嘩っ早くて強がりばかり言う。弱音が吐けない、本音も言えない。典型的な昭和生まれの男だ。無骨で子どものような彼が、綱渡り芸人と仲良くするGelsominaに嫉妬したり、雨の日の納屋で彼女と過ごす時間がまんざらでもなかったり、修道院でお代わりを断る彼女に、「もっと食べなよ」と言ってくれたり、最後にはスパゲッティを茹でてくれたり…。それが彼なりの愛情表現だ。Zampanòは彼女に惚れていた。忘れようとしても忘れられなかった。ぞっこんだったんだよ。

「同じ土地に何年もいると、情が移ってしまう」という修道女の台詞は、人間関係にも当てはまる。一緒に暮らしているうちに、小さな絆が芽生え情が湧いてくる。Zampanòのようなタイプの男は、母性本能も刺激する。傍目には不思議なカップルかもしれないが、彼らは互いに無くてはならない存在だった。あんな幕切れだったが、2人は十分に幸せな時間を過ごしていたと思う。夫婦のことは、他人にはホントに良く分からないもんですから。人生も人の心も、一筋縄ではいかない。愛おしく切なくて、哀しくやるせないです。


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Gelsominaのテーマとも呼べるあのメロディー。どこにでもありそうな、シンプルなメロディーが、登場するたびに少しずつ輪郭を帯び始め、何とも言えない感傷的な気持ちを呼び覚ます。そしてこのメロディーは、洗濯物を干す若い女が口ずさむ歌となって、決定打を放つ。この辺りから涙腺がゆるみはじめ、鼻の奥がツーンと痛くなる。住所も携帯番号もLINEも知らないが、あのメロディーこそGelsominaのIDそのものだった。メロディーの美しさ、そしてこのメロディーの使い方の上手さよ!


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by amore_spacey | 2018-03-19 01:08 | - Italian film | Comments(4)

聖なる鹿殺し (The killing of a sacred deer)

ネタばれあり!!!

私のお気に入り度 ★★★☆☆ (72点)

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【あらすじ】 心臓外科医のSteven(Colin Farrell)は、有能で美しい眼科医の妻Anna(Nicole Kidman)と二人の子供たちKim(Raffey Cassidy)・Bob(Sunny Suljic)と、郊外の豪邸に住んでいる。しかし16歳の少年Martin(Barry Keoghan)を家に招いたことをきっかけに、子供たちが突然歩けなくなり、目から赤い血を流すなど、異変が起こり始めた。家族を救うためStevenは、究極の選択を強いられることになる。Euripidesによるギリシャ悲劇『Iphigenia in Aulis』(神の聖なる鹿を殺してしまった父の罪を償うため娘が犠牲になる話)を基にしている。第70回(2017年)カンヌ国際映画祭で、脚本賞と70周年記念名誉賞(Nicole Kidman)を受賞。(作品の詳細はこちら


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真っ暗闇の中に突然、ドクドク脈打つ心臓。まるで一匹の生き物のように、開胸された中で激しく鼓動する。すぐにそれは手術のシーンと分かるが、「エッ、何これ?」 誰もがぎょっと身構える、衝撃的なオープニング。不吉で嫌ぁ~な気持ちになる。ヤバいことが起こりそうな不安を常に孕んでいて、気が抜けない。目に見えない危険が、そっと忍び寄ってくる。心理的な恐怖をじわじわ与え続け、ざらざらした感情を引き起こす。これがラストまで容赦なく続くから、観終わったあとの吐き気や激しい疲労感といったらなかった。心身ともに磨り減った、そんな疲れ方でした。


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性に繋がる会話や描写(Nicole Kidman、ナイス・バディ!)が端々に出てきて、艶かしくドロドロした生臭さも感じる。誰もが羨むような、非の打ちどころのない幸せな家庭。のはずなのに、みんながどこか他人行儀で、愛情やぬくもりが感じられない。性的に何だかズレている夫婦。子どもたちも、不自然で子どもらしくない。夫(=少年Martinの父)亡きあと、息子(=Martin)を求めるようになったり、夫を手術したStevenに淡い恋心を抱き、再会した彼の美しい指を舐めるMartinの母親。地下室に監禁したMartinの前に跪いて、足にキスするStevenの妻。みんな、一体どうしたんだ?登場人物の誰もが、変で気味が悪い。


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薄汚れた妖しいエロスや儀式めいた描写が、中盤あたりから加わり、気味の悪さは更にエスカレートして、皆(Bobだけがマトモだったかも)が狂っていく。「父を殺した代償」というMartinの呪いが、心臓外科医の家庭をじりじりと追い詰め、崩壊に導いていくのだ。呪いのような超自然的な力が、今やこの一家を支配し、誰にも止められない。登場人物もストーリーも音楽(『ハンニバル』を彷彿させるが、煽り立て方が鬱陶しい)も気持ちが悪い。この作品には情けや赦しや希望が微塵もなく、人生投げ出したくなる。

Martinを演じたBarry Keoghanくん、1度見たら忘れない顔だ。コイツ、何か良からぬことを企んでいる、そう思わせるに十分な容貌でした。冬彦さんのようにキモくて不気味。25歳、恐ろしい子。

太い垂れ眉毛で困った顔がキュートなColinが、今回は窮地に追い込まれて、本当に困ってしまった。少年の不吉な暗示にかかって、エリート外科医がじわじわと狂っていく過程が、凄まじく生々しいほどリアルで、狂気に満ちたあんな汚れ役をよく引き受けたもんです、Colin。でも素晴らしかった。駄々っ子Colinなんて、もう誰にも言わせないから。


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by amore_spacey | 2018-03-17 01:23 | - Other film | Comments(2)

心の陽だまり (Tous les soleils) 

私のお気に入り度 ★★★☆☆ (75点)

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【あらすじ】 大学でイタリアバロック音楽を教えるかたわら、病院を訪ねて朗読のボランティアをしているイタリア人Alessandro(Stefano Accorsi)は、15歳の娘Irina(Lisa Cipriani)とアナーキストの兄Luigi(Neri Marcorè)とストラスブールで暮らしている。娘が生まれて間もなく妻を亡くしたAlessandroは、男手一つで娘を育ててきたが、思春期を迎え恋する年頃になったIrinaを、いつまでたっても子ども扱いする。それが彼女には鬱陶しくてたまらず、2人は些細なことでよく衝突した。そんな折Alessandroは、彼を慕っていた入院患者Agathe(Anouk Aimée)の葬儀で、彼女の娘Florence(Clotilde Courau)に出会う。(作品の詳細はこちら


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L'ArpeggiataのLuna Lunedda(←音が出ます)に合わせて、Alessandroが乗る電動自転車が、ストラスブールの街中をスイスイ軽快に駆け抜けていく。一緒に踊りたくなるような、とても素敵なオープニング。音楽が鳴り終わっても、あのリズムが頭の片隅でリフレインしている。大学では好きなイタリアバロック音楽を教え、家に帰れば、反抗期真っ只中の娘や風変わりな絵描きの兄(ベルルスコーニ政権に反抗して、自分を政治亡命者だと主張する)たちとの、喜怒哀楽や思いやりに満ちた暮らしがある。末期患者のために病室で本を朗読するボランティアしたり、アマチュア合唱団で歌ったり、友人たちにも恵まれている。


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毎日スケジュールぎっしりだから、独り身の寂しさを感じない。そうすることで、心の奥底に封印している深い悲しみや喪失感を、他人に悟らせない。人を癒したり幸福にする心優しい存在なのに、彼自身は他人に気持ちをオープンに出来ない。亡き妻との思い出に囚われて、そこから出られない。たとえ恋をしたとしても、娘や亡き妻を裏切るようで、良心の呵責に耐えられそうにない。Alessandroは古風な人間なのだろう。


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そんな彼がFlorenceに出会い、少しずつ心が潤っていくのを感じる。張り詰めていた自分の内側が、柔らかく優しくなっていく。Agathe(彼女を演じたAnouk Aiméeの存在感!)への想いを通して、AlessandroとFlorenceは互いに心を寄せ合うが、そこでも亡き妻の存在が彼を引き留める。末期患者に愛を朗読し、アマチュア合唱団でも愛を歌う。愛が一番必要なのは、彼なのに。何ためらっているの!今でしょ!


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シャイな彼は自分の気持ちを、歌に託した。愛を詠った中世のシチリア民謡Silenzio D'Amuri(←音!)を独唱するAlessandroが、とても切なく愛おしい。「好きだ」の一言より、遥かにロマンチックで洒落ている。郷愁に包まれた清らかで純朴な歌に、胸を打たれた。アルザス地方の古い町並み、そこに暮らすイタリア人、様々な愛の形、中世のシチリア民謡。これらがほどよく溶け合い、遠い過去と現在が見えない線で、ふっと繋がる。小さな、けれど新鮮な感動だ。またストラスブールに行きたくなってきたなぁ。

ただね、イタリア語のタイトルNon ci posso credereが・・・。Alessandroの口癖からとったものと思われるが、やっつけ仕事で残念すぎる。次回はフランス語のオリジナル版を観たい。


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by amore_spacey | 2018-03-15 00:53 | - Other film | Comments(0)

ドケチ!(Radin!)

私のお気に入り度 ★★★☆☆ (72点)

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【あらすじ】 ヴァイオリニストのFrançois Gautier(Dany Boon)は、近所でも悪名高いドケチな男で、使うお金は1日10ユーロ、月曜日から金曜日までは50ユーロと決めている。週末は残り物を食べ、電気はつけない。他人への施しは一切しないが、自分が得するおいしい話には乗る。しかしそんな彼が、新しく入団してきたチェリストのValérie(Laurence Arné)に恋をし、存在すら知らなかった娘Laura(Noémie Schmidt)が突然訪ねて来たから、さあ大変。彼のドケチ生活はどうなる?(作品の詳細はこちら


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あることをきっかけに主人公が良い方向に変わっていくストーリーは、『神様の思し召し』に似ているが、今回の主人公は稀に見るドケチ人間。Françoisのドケチっぷりが、いちいちツボにハマった。Valérieと行ったお洒落なレストランで、メニューの値段に心臓バクバク。一刻も早く帰宅するため、ヴィヴァルディの『四季』を12分で完奏。ぐるぐるまわる電気メーターに目が点…。


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Françoisほど重症ではないが、ケチなイタリア人を何人か知っている。節約と紙一重だったりすることもあるが、Françoisの場合は人間関係に破綻をきたすレベルだ。でもそうした環境で育った本人は、当たり前のことをしているだけで、人に迷惑をかけているなどとは、これっぽちも思っていない。ましてやその行為が、まさか人を笑わせ(冷笑され)ているなんて、想像もつかないだろう。本人が必死になればなるほど、可笑しくて仕方がない。同居は絶対にムリだけど、友だちや知人なら、話のネタに事欠かないな。


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映画が終わろうとするところで、娘の'ある事情'を出してきたのは、とってつけたようであざといが、この手の作品にはありがち...か。チェリストのValérieも、なかなかエキセントリックな女性だ。銀行員の友人やその妻、子沢山の隣人や、近所のじいちゃんたちなど、脇役にもユニークなキャラクターが揃っている。 


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by amore_spacey | 2018-03-12 01:11 | - Other film | Comments(2)

コリン・ファース夫妻、やっちまいました (Colin Firth e Livia Giuggioli)

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【Colin FirthとLivia Giuggioli夫妻が、ANSAの記者をストーキング行為で訴える】 ある新聞記者がLiviaのヌード写真を暴露すると脅したり、彼女にしつこくメールを送るストーキング行為を続けたりしていた、という記事が1週間ほど前に掲載された。しかしその2日後に、訴えられた当の新聞記者Marco Brancacciaが出した声明によって、驚きの事実が明るみに出る。「私はストーカーではない。彼女とは不倫関係にあった」 ふ、不倫?


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BrancacciaとLiviaは幼馴染みで、ずっと良い友だちだった。しかしColinとLiviaの結婚生活がうまくいかなくなり、彼らが別居生活を始めた頃から、BrancacciaとLiviaの間に友情以上の感情が芽生え、間もなくそれが愛情に変わる。彼女は自分の結婚生活や仕事上の悩みを、新聞記者に打ち明けただけでなく、多数の写真やメッセージやビデオや日記なども送った。不倫関係は2015年夏から約1年続いた。関係が終わったあとBrancacciaがLiviaに送ったのは、2つのWhatsAppメッセージと誕生日を祝うメッセージ、そしてColinに宛てた1通のメール(不倫の暴露とLiviaのヌード画像添付)だけ。記事にあるようなストーキングや恐喝行為は、全くしていない。


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なぜ夫妻はANSAの記者を訴えたのか?それはLiviaから夫妻の事情を知った新聞記者が、暴露記事を書くだけでなく、他のマスコミにもリークするのを恐れ、崖っぷちで踏み止まるための小賢しい苦肉の策だった。と言うが、これはないわー。3人の言い分がどこまで本当なのかは、当事者のみぞ知るところ。とは言えColinとLivia夫妻(Liviaが仕組んで暴走したと思われる)の対応は、イタすぎる。その結果、こんな形で醜聞が露呈しただけでなく、今度はBrancacciaが名誉毀損で彼女を訴えている。Livia、因果応報だな。男女の仲も冷めちゃうと、訴えたり訴えられたりの泥試合、こんなもんね。

誰もが羨む、絵に描いたような、非の打ちどころのない幸せなカップル(16歳と13歳の2人の息子がいる)。ところが水面下では、(一時的とはいえ)離婚の話まで持ち上がっていた。しかもColinの妻が不倫。これはマスコミが飛びつく大ネタ、大スキャンダルです。思わず私も食いついた(苦笑) だって泣く子も黙るColin、スキャンダルには無縁の、清廉潔白な英国紳士ですもの。結局ColinとLiviaが元の鞘に収まったのも、彼らの財産を守るため。やっぱり世の中、お金がすべてなのかァ。色々と残念すぎるニュースでした。(詳細はこれとかあれとか...)


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by amore_spacey | 2018-03-10 18:49 | My talk | Comments(4)

Piccoli crimini coniugali 

ネタばれあり!!!

私のお気に入り度 ★★★☆☆ (70点)

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【あらすじ】 著名な推理小説家Elia(Sergio Castellitto)は、足を踏み外してマンションの階段から転げ落ちて入院したが、記憶喪失になったまま退院した。住み慣れた自宅に戻っても、断片的なことしか思い出せない。その記憶の欠片を集めながら、彼は妻(Margherita Buy)と2人で、人生を再構築しようと努めるが…。Eric-Emmanuel Schmittの脚本を映画化。(作品の詳細はこちら


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登場人物は2人、舞台は彼らの家。舞台劇の映画版である。オープニングが素敵だ。退院したEliaとその妻を乗せた車を、カメラは後ろから捉え、歯切れの良い音楽と同時に車が走り始める。ローマのスタイリッシュで無機質なEUR地区を通り過ぎ、街路樹が次第に増え、風景は次々に移り変わり、住宅街に入ると車は停止。2人が車から下りて、マンションの彼らの家に入った瞬間、音楽は鳴り止む。このオープニングに、期待は膨れ上がったのですが…。

2人は長年連れ添ってきた熟年夫婦だが、中年の危機のど真ん中にあって、どうやらうまくいってないらしい。こうした状況のカップルにありがちな会話が、次々と繰り広げられていく。しかし記憶喪失になった夫とその妻の会話は、どこまでが本当なのか、謎に包まれている。互いの変な癖や習慣を論(あげつら)ったり、今までどんなに我慢してきたかを、あの手この手で攻め立てる。のだが、激しいバトルに突入する訳ではなく、ごく稀に声を張り上げるものの、2人とも淡々と冷ややかに相手をなじる。偽善的で不快な光景。夫が記憶喪失になったのをいいことに、妻は小さな仕返しをしたり、嫌味をチクチク言う。やな子。


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延々と夫婦喧嘩に近い会話が続くのかと思いきや、気持ちが揺れ動く2人は、近づいたり遠のいたりを繰り返しながら、「僕たちが初めて出会った日のことを、君は覚えているかい?」という夫の一言で、一気に時間を遡り、2人は恋人時代に戻る。あの頃は何もかもがバラ色、あなた(君)が傍に居てくれるだけで、幸せだった。箸が落ちるだけで転げ笑った。あの頃は良かったわね。 … どうしてこうなってしまったのだろう?


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妻は何が不満なんだ?何が原因だ?夫は常々、この疑問を抱え、答えを探していた。彼はやり直したかったに違いない。そんな折、妻からあの仕打ち。そして記憶喪失。いや、記憶喪失ではない。彼はあの事故を利用して、一芝居打った。賭けに出た。妻を試したのだ。しかしもやは2人の間は、修復不可能だった。着想は良かったが、『おとなのけんか』のような修羅場を期待していた私には、2人の会話が他人行儀で空々しく、綺麗な言葉が上滑りしただけで、全く物足りない。現実味が薄くて、心に響いて来ませんでした。2人の役者が素晴らしかったので、脚本に改良の余地ありということか。トリヴィアですが、ロケ地はSilvana Manganoがかつて住んでいた家。


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by amore_spacey | 2018-03-10 02:40 | - Italian film | Comments(0)

神様の思し召し (Se Dio Vuole)

私のお気に入り度 ★★★☆☆ (74点)

ネタばれあり?!

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【あらすじ】 腕利きの心臓外科医Tommaso(Marco Giallini)は、毒舌で傲慢な性格が災いし、周囲からは煙たがられている。ボランティアに勤しむ妻Carla(Laura Morante)との仲は倦怠気味だし、お気楽な長女Bianca(Ilaria Spada)は不動産事業を営む冴えない男Gianni(Edoardo Pesce)と結婚。しかし医学部に通う優秀な長男Andrea(Enrico Oetiker)が自分の跡を継いでくれれば、彼の人生は完璧だった。ところがその息子が、「神父になりたい」と宣言したから一大事。息子を洗脳したと思われるPietro神父(Alessandro Gassman)の正体を暴くため、Tommasoは信者を装って教会の集会に潜り込んだ。(作品の詳細はこちら


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ロック調の軽快な音楽に合わせて、ストーリーが始まる。期待に包まれワクワク。登場する人物描写が、端的で分かりやすい。ツボを外さない笑いを絡めながら、コミカルに展開していく。そのまま一気に大団円を迎えると思いきや、衝撃のラストに、「えーっ??」

「神父になりたい」という息子の考えを改めさせようと、TommasoはPietro神父に近づいたが、神父の影響を受け徐々に変わっていったのは、他でもない、Tommasoだった。Pietro神父は、前科者でどうも胡散臭い。しかし若者受けするルックスと巧みな弁舌で、信者の心を掴むのが抜群に上手く、人望も厚い。彼の破天荒で型破りなところが、逆に魅力にさえなっている。


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Pietroはアドバイスをしないし、煩い説教もしない。「そんなこと、知るもんか」と突き放したりする。神父だって分からないことだらけ。ぶっきらぼうで口は悪いが、上から目線な態度がない。Pietroが見せた、神父である前に生身の人間であること、机上の理論や言葉より実践に意味があること。おそらくTommasoにとって、これら1つ1つの出来事は、とても新鮮で意外だったに違いない。神父の誠実で熱い思いや行動力に、Tommasoは目が覚め感化され、心が動き始める。視野が徐々に広がり、柔軟になっていく。自分と違う価値観やそうした価値観で生きる人々を、少なくとも頭ごなしに否定しない。これは大きな前進である。Tommasoは、根っから悪い人じゃない。きっと人の気持ちに寄り添える、人間味のある心臓外科医として、ますます活躍してくれるだろう。彼の心の中には、Pietro神父が生き続ける、だから無敵最強だ。


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脇を固めたキャストが、何れも個性的&コミカルで、なかなか濃い面々でした。情緒不安定でアルコール依存症の妻には、ど真ん中でハマリ役のLaura Morante。幾つになっても、羨ましいくらい綺麗だわぁ。長女を演じたIlaria SpadaはKim Rossi Stuartの奥さんで、雑誌やネットではお目にかかるが、スクリーンで観たのはこれが初めて。頭ん中が空っぽだけど、弟の影響で聖書を読み始めたら、これが結構面白いじゃん。ついでにドラマも観て、キリスト教にどんどんハマっていく。単純で可愛い。彼女の夫のキャラが、もうね、お笑い担当を一手に引き受けて…濃すぎ(笑) ところでTommasoの家のテラスから、サンタンジェロ城があんな間近に見えるなんて、最高のロケーションじゃありませんか。


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by amore_spacey | 2018-03-08 00:47 | - Italian film | Comments(0)