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戦場のアリア (Joyeux Noël)

ネタばれあり!

私のお気に入り度 ★★★☆☆ (70点)

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【あらすじ】 第1次世界大戦下、フランス北部の最前線デルソーで、敵対するフランス・スコットランド連合軍とドイツ軍兵士たちは、クリスマスを迎えることになった。そんな中、ソプラノ歌手Anna Sörensen(Diane Kruger)と彼女の夫でドイツ軍兵士のテノール歌手Nikolaus Sprink(Benno Fürmann)は、塹壕で聖歌を披露するのだが…。実話に基づき映画化。(作品の詳細はこちら


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ひっそりと続けているDaniel Brühlの1人祭り。日本語タイトルは分かりやすいが、オリジナル・タイトルからはまさかこんなストーリーが展開するなどとは、思ってもみなかった。第1次世界大戦下の塹壕戦のさなかに起きた、「クリスマス休戦」の事実をもとに作られた作品で、まさしくクリスマスの奇跡である。派手なアクションなどはない代わりに、戦地に生きる各軍の指揮官たちや兵士たち、そして彼らの思いを、丁寧にすくいとって描き出している。

残念だったのは、最後にAnnaとNikolausのとった行動で、あれは夫が戦場に残り、妻は一人で帰る展開のほうが良かったな。まぁ、本を正せばこのクリスマス・コンサートも、Annaが前線にいる夫に会いたい一心から思いついた企画で、戦場の兵士たちを慰問しようという純粋な気持ち(もあったとは思うが)からではなかったし、女一人が戦地に赴くという無謀な企画が実現したのも、皇太子がAnnaの熱烈なファンだったからで、彼女にとっては幸運の連鎖が生み出した結果なのだ。やり方がズルいよね、あの皇太子なら絶対にOK出してくれるって確信していたに決まってるから。


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さてドイツ軍に届いた何本ものクリスマス・ツリーに、スコットランド軍が奏でるバグパイプの美しい音色、そしてドイツの歌手が歌うアリア。Nikolausの美しいテノールにつられて、つい口ずさんで歌っていた両軍の兵士たちは、不思議なもので次々に塹壕の外に出ていった。音楽は人の心に潤いをもたらし、ささくれた気持ちを癒してくれると信じて疑わない私にとって、このシーンは感動的でとても嬉しかった。猫のエピソードにも目頭が熱くなりました。各軍の現地指揮官たちは互いに酒を酌み交わし、兵士たちもフランスのシャンパンで敵味方なく乾杯して、イヴの夜を迎える。

ところがこのクリスマス・イヴの奇跡は美談として終わったのかと思いきや、感動的な夜のあとには、過酷な現実が待ち受けていた。戦地から遠く離れた安全圏内で無謀な指示を出す国や軍の上層部、軍隊教育を受け現地に配置された指揮官たち(中間管理職の苦悩をDaniel Brühlが好演していた)、そして兵士として戦場に駆り出され敵兵を殺す、肉屋のおやじ・菓子屋や八百屋や呉服屋の主人・農夫・木こり・漁師…などの一般市民。戦争がどれほど愚かで悲惨な行為なのか、戦場に出なくては分からない。とか言ってるうちに、今年もあと2ヶ月余りでクリスマスです(驚愕)


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by amore_spacey | 2018-10-23 00:52 | - Other film | Comments(0)